CALFLATでのMOSフラット

2005年12月20日 とうこく

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レポートの概要

・CALFLATは使えそうである。
・もう少し時間を短縮できそうである。
・空間方向のカウントの勾配が気になる。
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2005年12月のMOS試験観測で初めてCALFLATを使ってフラットを撮った。
ランプはMOIRCS視野を斜めに横切る。プローブを動かしながら7回に分けて撮った。
各位置で13秒を3枚づつ撮って1セットの所用時間約8分。

参照:吉川レポート


↓ H2フィルタ, 13秒積分, 1V, NDIR2

               count[ADU]

0                                    20000

 -75mm   ch1下
 -50mm
 -25mm   ch1中 ch2下
   0mm 
  25mm   ch1上 ch2中
  50mm
  75mm         ch2上

なるべくCAL中央の比較的平らなところを使うとして、
例えば 

-75 ch1下
-25 ch1中 ch2下
+25 ch1上 ch2中
+75       ch2上

の4個所でも可能かもしれない。1セットを5分程度にできればドームフラット(同じ
グリズムで積分時間を変えて撮っている)より効率良くなるかもしれない。
ただしカウントの勾配のきついところは使わないようにしたい。

今後、MOSマスクのフラットを比較してみるなどまだ詳細に解析する余地あり。


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分光フラット
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分光では、zJ500/HK500ともに1.4V,13秒積分,で約5000-15000ADUで光量は十分。
波長方向の生カウント(500pixから左は1.3OC以下の部分)

波長方向フラット



場所によって空間方向に数%の傾きがあるのが気になる。
ロングスリットは顕著になるかもしれないが、スリットの曲がりもあるので
天体のなるべく近くだけを切り取る(空間方向をなるべく狭くとる)などの工夫が
要るかもしれない。

例)SXDS slit13(ch2下から3つめ) HK500 probe=+25mmで照らしたもの 積分13秒
切り出したままのスペクトル

ノーマライズした画像


空間方向のカウントの傾き