コンプレッサのヘリウム充填メモ
2012年11月30日 置換器具内をガス置換し、コンプレッサを充填(w/鷺山さん)
2012年12月04日 20メートルフレキをつないだ状態でコンプレッサを充填(w/鈴木さん)
概要
コンプレッサのヘリウム圧が下がっていたので、ヘリウムを充填しました。
久しぶりだったので念のため低温液化室の鷺山さんに立ち会って頂き、
ひととおりの手順を再確認しました。
冷凍機ユニット用コンプレッサの指定圧力
封入圧 16.5-17.0 bar (1.65-1.70 MPa)
運転圧 20.0-25.0 bar (2.0-2.5 MPa)
始める前に
1)フレキが長い(20m)ので、フレキを接続した状態で充填しないといけない。
(コンプレッサのみ充填しても、フレキを接続したとたんに圧力が下がります。)
一番楽な手順は、1階で真空ポンプとヘリウムタンクを使ってガス置換治具内
のガス置換を行ってから、真空ポンプを切り離して、ヘリウムタンクと置換治具を
接続した状態で2階へ運び、コンプレッサのチャージ口から充填する。
2)ガス置換の際、できれば真空ポンプはドライ(ロータリー)ポンプの直上(ターボポンプの直下)
につけて、ターボ側は切り離す。そうするとクライオスタットなど本番で使用する機器
にヘリウムが入り込まない(たいした量ではないのでどこまで気にするかば状況によります)。
準備
ヘリウム用レギュレータ ヤマト産業 NPR-1S-R-[ 11 ][ NTF02 ]-[ 22 ][ 11 ] (購入したときのカスタム仕様)
#ヤマトのホームページにあるウェブカタログの参考資料が豊富で非常に有用。「圧力調整器の取扱注意事項」など。
ガス置換器具
できるだけ内部は大気にさらさない。普通は前回にヘリウム充填した状態のまま、
高圧でヘリウムが封入されている。むやみに配管しない、バルブをひねらない。
ヘリウム用レギュレータの配管。継手は窒素等とは違う溝ピッチで左ネジ。
ヘリウムで使うホース類は他のガスで使うものと混同させない。
メタルのエッジでシールする継手にはシーリングテープは使わない。
テフロンのシム(リテナー?)がある箇所は、リテナーを先に押し当ててから
バルブを閉める。そうするとシール面に傷がつかない。
手順
1:ガス置換器具をコンプレッサにつなげる前に、器具内をガス置換する
1)真空ポンプ = ガス置換器 = チャージングホースの間をOPEN。
2)十分に排気する。
3)ポンプ側バルブをCLOSE。ポンプは動かしたまま。
4)ヘリウムを0.1MPa程度になるまでフローさせて、チャージングホース側バルブをCLOSE。
5)ポンプ側バルブをOPENして排気。
6)3〜5を数回繰り返す。
7)ポンプ側バルブをCLOSE。
8)タンクにつけたレギュレータで圧力を指定の封入圧まで上げる。
9)チャージングホース側バルブをCLOSE。
2:ガス置換器をコンプレッサにつなげる
1)ヘリウム充填したいもの(今回はコンプレッサ)のヘリウム充填口に、ガス変換器の口を接続。
ヘリウムフレキホースが長い場合はフレキをつないだ状態で充填する。
2)ガス圧を指定の圧力になるよう微調整したら、ガス置換器を外す。
3)おわり。