カルッセルデュワーのスロット部の強度チェック
Mar 23, 2002 tokoku
Mar 25, 2002 up
解析
カルッセルデュワーの、特にマスク交換用の大きめのスロット周辺の
大気圧に対する強度をチェックする。
カルッセルデュワー
材質 : Al6061
荷重条件: 室温、中は真空で外は大気圧(101325Pa)
拘束条件: (1)ふたつのスロットのふちを面方向に拘束(面が押したり
押されたりする方向には自由度がある)。
(2)ゲートバルブがつく部分だけを拘束(ふたつのスロット
のふちは完全に自由)。
メモ : ふたと底面の厚みは15mm。
内部中央には直径25mmの1本の軸(センターポール)で、
ふたと底面を支えている。
図1 カルッセル全体図
(クリックするときれいに見えます)
細長い楕円形のスロットがマスク交換用。大きな丸いスロットは、
焦点面デュワーへの通路になっているところで、ゲートバルブがある。
結果
(1)ふたつのスロットのふちを面方向に拘束したとき (carousel_7)
最も変位するのは、カルッセルのふたの中央部分(図2で赤い
部分)で、149um内側へへこむ。マスク交換用スロットの周辺部
では7umほど変位する。このとき生じる最大応力は13.3MPa(図3
では見えないが、内部の軸のあたり)。マスク交換用スロットの
上のふち(図3で赤い部分)では7.9MPa。
図2 変位分布
(クリックするときれいに見えます)
図3 応力分布
(クリックするときれいに見えます)
(2)ゲートバルブがつく部分だけを拘束したとき (carousel_6)
最も変位するのは、カルッセルのふたの中央部分(図4で赤い
部分)で、149um、マスク交換用のスロット部で
このとき生じる最大応力は8.7MPa(図5で赤い部分)。
図4 変位分布
(クリックするときれいに見えます)
図5 応力分布
(クリックするときれいに見えます)
スロット周辺部の強度はあまり問題はないのかもしれない。