M42 MOSマスクデザイン過程
とうこく
2005年5月27日更新途中
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このレポートの概要
MOIRCSで撮ったプレイメージから初めてMOSマスクデザインしたときの手順。
MOIRCSは撮像のデータも少なかったので、まずはFOCASで撮った画像と比較
しながらカセ焦点面が一致するようにチェックした。
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用意した画像
MOIRCS画像(鈴木くんが用意してくれた)
ori12c.fits
K-band 42sec 1shot
歪みをとってモザイク
FOCAS画像(小西くんが用意してくれた)
m42_focas.fits
バイアス引き+フラット化+歪み補正済みの5sec x 3frameのモザイク
(1)FOCASとMOIRCSの画像の比較
歪み補正の確認とピクセルスケール合わせ
まず3つの天体の座標をF画像M画像からそれぞれだして、
それらの距離を求める。FOCASのピクセルレートで換算
してMOIRCSのピクセルレートをチェック。
1pix=0".11404、0".114006 がでた。鈴木くんの報告と
合っている。
注意)当時は歪み補正の方法によって 0.114arcsec/pix として
いたが、現在は 0.117arcsec/pixなので注意。
つまり、
FOCASのピクセルスケール = 0.103763 arcsec/pix
MOIRCSのピクセルスケール = 0.11404 arcsec/pix
ということで、ピクセルスケールはFOCASの 0.9099 倍。
F画像をMOIRCSのピクセルスケールに合わせて縮小させる。
cl>magnify F.fits F_2.fits 0.9099 0.9099
画像の向きが違うのでとりあえず90°回す。
cl>rotate F_2.fits F_3.fits 90.0
もう一度ピクセル座標を比較、平行移動のズレを直す
cl>imshift F_3.fits F_4.fits dx dy
画像をy軸反転させる。
注意)FOCAS画像は空から装置を見下ろした向きになっている。
レーザ加工も上から装置を見下ろした向きで加工するので
都合がよい。
しかしMOIRCS画像は装置から空を見上げた向きなので
反転させる必要がある。
cl>imcopy F_4.fits[○:○,○:○] F_5.fits
こうしてMOIRCSとFOCASの画像はだいたい一致した。blinkさせて
ざっとチェック。これをもう少し精度良く合わせていく。
FOCASでもMOIRCSでもサチッていなくて、きちんとフィットできる
天体を全面的に20個くらいピックアップして座標リスト(.coo)を作る。
X1_m Y1_m X1_f Y1_f
X2_m Y2_m X2_f Y2_f
X3_m Y3_m X3_f Y3_f
X4_m Y4_m X4_f Y4_f
geomap等で回転ズレをチェックして十分小さくなっていればよい。
(2)WCをはる
www.irsa.ipac.caltech.edu/Missons/2mass.html
↓
Gatour Catalog Query
↓
2MASS All Sky Point Source Catalog
からテキストカタログをもってくる。データにあるRA/DECは°単位
なので変換。RA/DEC/J/H/Ksだけ抜き出して skycat用gaiaファイル
(.gaia)を作る。skycatで2MASS該当領域を表示する。
カタログ@skycat にも MOIRCS画像@ds9 にも写っている天体を
できるだけピックアップしてリスト(.coo)にする。
X[pix] Y[pix] RA DEC
これを使ってパラメータファイルを作る。
cl>epar ccmap
imput=A.coo
database=A.param
できたパラメータファイルを使ってWCをはりつける。
cl>ccsetwcs
WCをはったMOIRCS画像をskycatで表示して、カタログを重ねて
表示させて天体とカタログが合っていることを確認。