分光・多天体分光の試験観測手順まとめ

2005年1月22日 随時更新
とうこく

MOS観測手順について
- 手順
0 フラット: ドームフラットを撮る。スリットを入れて撮る。
1 撮像データを取ったときの中心座標と同じ方向、同じPAに望遠鏡を向ける。
2 撮像データを取る。取れたデータで導入用の星の座標を測る。(imexam?)
3 マスクをいれて、撮像データを取る。取れたデータで導入用穴の位置を測る。
・中心を出す方法は検討必要。大きな丸の中のどこかに星があるときに、その丸の中心からの星のズレ量を求める。 FOCASでのシーケンスを問い合わせ中。IRIS2ではUKIRTソフトを流用していると言っていた。
4 2) 3) で求めた星、穴の位置の差を計算し、回転量、並行移動量を求める。(rotate.awk)
5 4) で求めた移動分だけ望遠鏡を動かす。SOSS ハンドセットで望遠鏡を振る。
・PA の微小調整が可能かどうか確認必要。
・AGが外れるのでPAと反対方向に微少に動かす。
6 マスクを入れたまま、再び撮像する。穴の中に星が見えているかどうか。穴の中に星が無かった場合にはマスクを抜いて 2) からやり直す。
7 6) のデータから星の中心位置を求める。マスクの穴の中心位置はマスクを動かしていないので、3) で求めた値とおなじはず。
8 7) の星の位置と 3) の穴の位置のずれから、望遠鏡の位置の微調整を行う。SOSS ハンドセットで望遠鏡を振る。
9 ずれ量の RMS が 0.1 ピクセル程度になるまで 7) 8) のイテレーションを繰り返す。
10 ずれ量が小さくなったら、マスクをいれたまま少し長めの露出を行い、各スリットに天体が落ちているかどうか確認する。
11 天体が落ちていることが確認できたら、グリズムをいれて積分をはじめる。
12 スカイ: スリット方向にディザーする。
・任意の PA の方向にディザーできるかどうか確認必要。A-B-B-A のパターンが標準か。
・ディザー幅をどれくらいとるか、スリット幅をいくつにするか、は検討必要。
13 たまにグリズムを外して絵を撮る必要は無いかもしれない。FOCAS のときは、問題ないとのこと。分光が終った最後に今後の参考のためにグリズムを抜いて撮ればいいと思います。ただし、分光データを見ていて写りが明らかに悪くなっていっている場合にはチェックが必要。
15 波長較正: OH夜光を用いて波長較正をする。
16 波長感度較正: 大気吸収線の補正をする。MOS分光領域と同じくらいのエアマス(めやす0.1くらい) にある分光標準星を、MOS分光したときと同じスリット幅のロングスリットを使って撮る。各検出器 に同じ分光標準星を入れて撮る。
14 フラット: ドームフラットを撮る。スリットを入れて撮る。


標準分光星検索
http://www.gemini.edu/sciops/instruments/niri/NIRISpecStandards.html
http://irtfweb.ifa.hawaii.edu/IRrefdata/
2MASS検索
http://irsa.ipac.caltech.edu/Missions/2mass.html