Reduce Log: tokoku
2005/3/21
2005/3/23 update

分光でのアノマリの影響について

生画像(マスクイメージ)
MCSA00005039.fits:
EXP=10s,
J Filter + CSL + No Grism

直前のスカイ+マスクイメージ
生画像(オブジェクト)
MCSA00005053.fits:
EXP=120s,
Ordercut1.3 Filter + CSL + HK500 Grism

一番下のスペクトルを解析。
スリットは x=1619pix のところにある。
この絵では右が短波長側(右側の象限に
HKバンド、左側の象限にKより長い波長)。
スペクトルの左半分は第3象限のアノマリに
入っており、スペクトルのすぐ下の部分も
カウントがかなり高い(スペクトルとの
明るさの差がない)。
生画像(ドームフラット)
MCSA0004863.fits:
EXP=80s,
Ordercut1.3 Filter + CSL + HK500 Grism
生画像のスペクトルのプロット。
波長は左が短くなるように表示。
左半分がHKバンドに相当。
右半分(第3象限に相当)のカウントが
大きい。x=1000pix のあたりにアノマリ
によると思われる段差が見える。
生画像から、スペクトルのすぐ下の部分をざっと差し引いてみる。

quad補正した絵からスペクトルのすぐ下の部分を何行かを切り出す
imcopy 5053_quad.fits[5:2048,240:250] 5053_quad_slit1_bias.fits
平均する
blkavg 5053_quad_slit1_bias.fits 5053_quad_slit1_bias_blk.fits 1 11
1次元化する
imcopy 5053_quad_slit1_bias_blk.fits[*,1] 5053_quad_slit1_bias_1dim.fits
スペクトルのraw画像から差し引く
imarith 5053_quad_slit1_obj.fits - 5053_quad_slit1_bias_1dim.fits 5053_quad_slit1_obj_biassub.fits

得られた画像のプロット。
Kより長いところ(アノマリに入っていた
ところ)からおよそアノマリが引けている。
ついでにHバンドの短い方の端(第4象限の
アノマリに入っていた)もアノマリらしき
ものも引けている。
2.5umにかけてバックグラウンドが上がって
きてそこから長い側は検出器感度が落ちて
いると思われる。
2.6um相当より長波長側はHバンドの2次光
が写っていると思われる。(生画像には
スペクトルがうっすら写っている。)

結論:
分光でもアノマリの影響は大きそうだと
いうことがわかった。
最初の絵の左半分に全体的に写っている
マスクフレームの影のようなものは本当
は別に差し引く必要がある。(ここでは
ほとんど一緒に引けてしまっている、、)