2006年5月試験観測 分光でのカウントのめやす

2006年7月11日 とうこく



メモ
・2006年5月11日 直前のAGではシーイングが可視で0.26"
・天体は M87111 (J=8.808mag, H=8.699mag, K=8.693mag)
・0.8"スリット、広帯域フィルタ+HK500グリズム。
・K,Ksはどちらのチャンネルにいるときも同じ副鏡位置。
  Hバンドは、チャンネルごとに違う位置にデフォーカスしているので、
  カウントの直接比較はできない。
  最初と最後で星はスリットのどまんなかにいた。
・Hバンドはフラットなし。
・縦軸は0.8"スリットを使用するときの積分時間の見積もりの参考値となる。
  8.7等星がどまんなかに入った時に入ってくるフラックス全部を示しているので、
  縦軸をシーイングサイズ(ピクセル)で割ってやると、8.7等星での1ピクセル
  あたりのおよそのカウントになる。

・最短露出の13秒積分でサチっていないように見えても、この星の明るさだと
  次の画像で残像が出ている(強さはここでは約0.7%)。下の絵を参照↓。
  ディザーに工夫が要るかも。
・この時は、ベストフォーカス位置からデフォーカスした後のほうが
  ピークカウントが高くなってしまっている。
  (ディザーでのスリット位置のずれによるものだろう。)

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残像の例
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連続した3枚の画像 (Hバンド+HK500グリズム, 13秒積分, ch1)
チェックフィールド
(上から)他の星+標準星
ピークで約20000カウント
ベストフォーカス@z=0.962
ディザーA
(上から)標準星+残像
ピークで約20000カウント
デフォーカスする
z=0.96→0.92
ディザーB
(上から)残像+他の星+標準星
ピークで約23000カウント