NGC1275 分光解析 (デモ)
2005年10月28日 とうこく
まんなかの暗いところはマスクアームの影(直前のMOSマスクをそのまま待機させて天体導入したため)。上側の中央がNGC1275。
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解析結果(クリックするとpdfできれいに見えます)
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点線(下側の曲線)は標準星のスペクトル(縦軸は適当)。大気吸収を受けているところがわかる。
解析ログ
観測波長 restframe 本来の波長 誤差 輝線名
(z=0.018)
[A] [A] [A] [A]
14859.8 14597.1 14585.1 -11.953 Br_limit
15611.8 15335.8 15335 -0.756385 [Fe11]_1.534
15805.7 15526.2 15530 3.7721 FeII_1.553
16740.0 16444 16436 -8.00786 [FeII]_1.644
17642.4 17330.5 17338 7.54813 FeII_1.739
17669.0 17356.6 17362 5.41847 FeII_1.736
17789.3 17474.8 17480 5.24558 H2(1-0)S7
18507.0 18179.8 18174.0 -5.76424 B_epsi
19087.5 18750 18750.99 0.99 Pa_alpha
19925.8 19573.5 19570 -3.47741 H2(1-0)S3
19810.4 19460.1 19445.4 -14.7179 Br_delta?
20081.9 19726.8 19742 15.1827 FeII_1.974?
20701.6 20335.6 20337 1.44008 H2(1-0)S2
21492.0 21112 21115 3.01572 HeI
21600.1 21218.2 21210 -8.17289 H2(2-1)S1
21843.8 21457.6 21451 -6.56385 [FeIII]
22053.3 21663.4 21655.1 -8.25953 Br_gamma
22573.9 22174.8 22178 3.24558 [FeIII]
22613.0 22213.2 22230 16.8369 H2(1-0)S0?
22823.1 22419.5 22420 0.451866 FeIII
22886.0 22481.3 22480 -1.33595 H2(2-1)S1
23193.1 22783 22787.6 4.59411 Pf_limit
23638.4 23220.4 23210 -10.4322 [CaVIII]?
24677.3 24241 24240 -0.962672 H2(1-0)Q3
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解析メモ
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・スリット像が検出器のxyに対して曲がっていると、分光ドームフラットを
うまく作ることができない(システマチックな濃淡ができる)。
・撮像フラットは中央のミラー部分にカウントがないため分光に使うと波長域を損する。
撮像フラットで解析したもの↓
・左右の端がはね上がって(はね下がって)いるので、どこかの過程で何か変かもしれない。
・NGC1275観測時のarimass=1.35-1.40。SXDSのMOSマスクのスリットの一つを使って分光。
標準星はNGC1275直後にSXDS用に撮ったM13917(A0V)をロングスリットで分光。M13917はairmass=2.2。
・0.8"スリットを用いたせいか分解能はあまり良くない(輝線がなまっている&ブレンドしている)。
・解析工程ではアノマリ対策はしていない。全ての画像はndum=2で読み出した。
・そのほかいくつか細かいことはログに書いてある。
・HST画像で見るとこの銀河は大きく広がっている。もう一つch1側に撮像では写っていないが
分光で連続光がみえるスリットがある。未解析。
・差分をとると、ch2でスリット像の引き残りが強い。下の絵はairmass=1.4のときの6分露出の差。
ch1 ch2
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参考文献
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MNRAS 359, 755(2005)
MNRAS 358, 765(2005)
A&A 354, 439(2000)
ApJ 445,700(1995)