マスクの単独冷却テスト
2004年11月20日 とうこく
実験
CIAOの赤テストデュワーを使って、マスクの冷却テストを行った。
マスクには1センチグリッドで長方形のスリットを切ってあり、冷却時に
位置、形がどのように変化するかを調べた。
スリットはFOCASレーザーカッターで作ったもの。
※スリットカットのテストで作った長方形スリットのグリッドを使ったが、
位置の変化を詳しく調べるには、ピンポイントホールのほうがよいので、
それは装置全体の冷却テストで行う。
テスト用マスク。ウィンドウに見える範囲にグリッド状にスリットが
切られている。ピンクで囲ったスリットの位置を測定した。
赤テストデュワーにマスクをセット。ウィンドウのすぐ上にある
CCDつき顕微鏡はXYステージの上にのっている。
スリットの位置はXYステージで測定する。
顕微鏡の様子はディスプレイに写しだされる。
スリットのサイズは顕微鏡のソフトで測定する。
XYステージ:シグマ光機 Mark-202
顕微鏡 :キーエンス
実験は、2004年10月15日からと10月21日からの2回にわたって冷却サイクルを
行った。CTI一段式冷凍機で冷却開始から3時間ほどで約50Kに落ち着いた。
マスクの温度は直接測れないので、ベンチの温度が50K以下になってから
十分時間が経過してから何回か測定を行った。
測定中は真空引きは止めたが、冷凍機による振動があったので、測定精度は
あまり良くない(±4um程度)。
測定方法は、XYステージをマニュアルのコントローラで動かして、ステージの
中心を顕微鏡のディスプレイで見て各スリットの左上の位置に持ってきて、その
ときのXYステージの座標を読み取る、というかなり手動的なもの。ステージは
2ステップごとに制御する。実験中に何度も原点に戻ってきて測定したところ、
測定精度は±2ステップ程度。冷凍機の振動がない時は±1ステップ以内。
1ステップは約0.167umに相当。
結果
1)スリット位置の変化には温度依存性がかなりありそう。
冷凍機を切ってからゆっくり昇温していく間に何度か測定したが、
1回の測定中(20分かかる)でも原点位置が変化した。
2)繰り返し冷却したときのスリットの位置
3)