Collimator #1 の応力解析
5 Aug, 2001 Tokoku
8 Aug, 2001 up
[パラメータ]
Lens : R1 = 435 mm
R2 = 900 mm
t = 30 mm
OD = 210 mm
material = CaF2
weight = 2.26 kg
Poisson ratio = 0.28
Young modulus = 75.79 GPa or 96GPa
Mount : material = Al6061
Young modulus = 68.2 GPa
Poisson ratio = 0.332
Washer : material = Al6061
OD = 210 mm
ID = 190 mm
t = 2 mm
[条件]
1、押さえる位置は、光軸から半径100mmの円周部分。
2、押さえ方は、両面ともtangential interface。
3、第1面が下で、下方向に重力。
第1面は参照面に押しつけ、第2面はバネで押さえる。
バネはワッシャを介して46.3Nの力でレンズを押す。
4、摩擦は無視する。
5、許容応力は、レンズ材の弾性限界とする(CaF2=36.5MPa)。
[目的]
低温(77K)でレンズにどれくらい応力が生じるかを知る。
46.3Nはレンズとマウントの収縮を考慮したときにかかる力。
[解析]
FEMでは裏技を使わない限り、レンズとマウントの組を同時に計算する
ことはできないため、以下のようにモデル化した境界条件を与える。
荷重:光軸から100mmのところにtangential interfaceで接するのに
近い状況を仮定する。接触面が幅0.5mmのときと、幅0.1mmのとき
を考えた。46.3Nをそれぞれのときの接触面積で割ってやり、
単位面積あたりにかかる力を求めて、これを荷重条件とする。
※ 集中荷重については、条件の設定が正しいかどうか怪しいので参考程度。
拘束:マウントの面と0.5mm幅で接触しているときと、線で接している
ときを仮定。拘束とは、接触するその位置で座標をz方向(光軸と
同じ方向)に固定しているという意味。この仮定では、接触部分
は沈む(レンズがめりこむ)こともなく、浮く(レンズとマウント
が離れる)こともない。「重力+最初のバネの力+冷却による効果」
によってそこに力がかかる。
ここでは、最初のバネの力+冷却の効果=46.3Nとしている。
マウントの冷却による変形(形状や物性値)は考慮されない。
レンズのモデル(横(gif)/上(gif))
境界条件のモデル
[結果]
荷重 |
支え方 |
最大応力 |
分布荷重(0.5mm幅) |
0.5mm幅 |
0.04 MPa |
分布荷重(0.5mm幅) |
線 |
0.05 MPa |
分布荷重(0.1mm幅) |
線 |
0.14 MPa |
集中荷重? |
線 |
0.11 MPa |
下から見た圧力分布の様子(gif) (単位は[Pa])
応力はわずかな領域にしか生じない。
レンズ面の曲率の変化はこちら。