2004年9月16日(火)

今日はいよいよ、もあくすをカセグレンフランジに取りつけます。

   
昼までは予冷を続けました。ウィンドウのチェック、ネットワークのチェック。



まずはFOCASをカセフランジから取り外し。


   
予冷終了作業、全ての機器のシャットダウンのあと、クレーンで吊って
CIAXに載せます。


 
ウィンドウカバーを外し、最後のチェックします。


   
初めての搭載なので、フランジとの距離を測りながら、少しづつCIAXを動かしていきます。



ところが....



フランジまであと3センチのところまできて、フランジ面と装置上面のクリアランスが
ゼロ(若干マイナス?)であることが発覚。



望遠鏡とデュワーの接触を避けるため、焦点面デュワー上面の一部を削ることを決断。
青い線で削る箇所を決める。長方形のデュワー蓋の上面両側60〜30ミリのところ。
(装置中心から直径600ミリより外側を全部。)


   
その間にも、もあくすはもちろん、近くにあるAOにもビニールシートが被せられました。
デイクルーの対応がすばらしく早かった。


   

   
主焦点のすぐ下で、チェリーピッカーをもあくすの真上まで伸ばし、そこから焦点面
デュワーの蓋をグラインダーで削りました。削っている間は、真空度の変化や、
焦点面デュワー蓋の振動などをモニタしました。


   
削るのは並川さんがやってくれました。
その間、鍋島さんと臼田さんがTUE階で、10本のネジの頭を削ってくれました。
全面的に1ミリ削るのに約3時間かかり、そこで時間切れ。
途中、ヒロからは、もあくすを諦めてFOCASを取りつけ直せとの指示も来ましたが、
並川さんや臼田さんはもあくすをつけようと頑張ってくれました。
焦点面デュワーの四隅(一番接触の恐れがあるところ)にカプトンテープを巻き、
とりあえずカセグレンに取りつけることになりました。



カセフランジに載せました。焦点面デュワーの角の一つはこの時点で接触してしまいました。
電源の繋ぎ変え、ヘリウムラインの固定など最終チェック。
今日予定されていた、SOSインターフェース最終テストは明日に延期になりました。


    
時間は午後5時半過ぎ。望遠鏡のバランスチェックのため、ゆっくりとすばるが
傾きました。


    



    



    


今夜の観測はScam。初めて、一晩中すばるに振り回されます。がんばれ、もあくす。



2004年9月17日(金)

翌朝、いったんもあくすをカセフランジから外したところ、接触していたところの
カプトンテープは破れていました。

昨日と同じように、周辺をビニールシートで覆い、再び削る作業を行いました。
今日は大島さんが削ってくれました。
準備も含め5時間の作業でさらに1ミリほど削って、時間切れ。仕方なくそのまま
カセへ取りつけました。今度はとりあえず(EL=0°状態では)接触はしていなそう。


    
すぐさまSOSインターフェーステストに突入。
吉川くんが頑張りました。とりあえず観測許可はでましたが、まだ修正が必要
とのことです。

小杉さん&富士通の人々は、昨日に続き今日も山頂まで足を運んでくれました。
観測当日は、小杉さんが山頂でヘルプをしてくださる予定です。