IRMS 既に行われているスタディのまとめ
Tokoku  1/20/2011 updated

IRMSに関連するほかの部分Interface Control Document NFIRAOS to IRMS (2008/2/25)
    ・NFIRAOSは望遠鏡からの光について、大気の乱れや望遠鏡そのもので生じる波面収差を補正し、3つの装置へ送る。
     レーザガイドスター(LGS)を使ったMulti-Conjugate AOシステム(MCAO)で、いくつかの光学テーブル、2個のDeformable Mirror、
     1個のtip-tiltプラットフォーム、6個のLGS波面センサ、またLGSなしの観測のために1個のhigh-order NGS波面センサ、
     1個のカメラ、source simulator、これらに関するオプトメカニカル部品、電子機器、制御システム、から構成される。
     特にRTC(Real Time Controller)は波面センサの出力を計算し、deformable mirror や tip-tilt へのコマンド処理を行う。
     またRTCはlow-orderのNGS波面センサの制御も行う。
     IRMSには、reconfigurable slit unitと赤外分光器、NFIRAOSとの間に rotator interface bearing、1個のtip/tilt/focus NGS波面センサ、
     関連する電子機器、制御機器が搭載される。IRMS側の制御システムで instrument rotator を制御する。 
     このドキュメントでは以下の事項を記載。
        1) NFIRAOSとIRMS間のメカニカル・インターフェース(TBD)
        2) NFIRAOS RTCとIRMS TTF WWFSアレイコントローラ間の制御インターフェース。
        3) NFIRAOS RTCとIRMSコントロールシステム間の制御インターフェース。
    ・IRMSは近赤外で使える1個のlow-order NGS 2x2シャック・ハルトマン波面センサを含む(TTF WFS)。
     このIR TTF WFSはfast guidingのためのtip/tiltと、LGS WFS補正のためのfocusの測定と予測を行う。これらはLGSとNGS AOの両オペレーション
     においてNFIRAOS側のRTCで制御する。
    ・NFIRAOSとIRMS間の制御インターフェースは以下のものを含む。
        1) IRMS TTF WFS ピクセル ← IRMS TT(F) WFS アレイコントローラ → NFIRAOS RTC
         IRMS TTF WFS コントロール → IRMS TT(F) WFS アレイコントローラ ← NFIRAOS RTC
        2) IRMS rotator angle ← IRMS Control System → NFIRAOS RTC
    ・NFIRAOS内に置かれるNFIRAOS RTCとTTF WFS間のインターフェースは、一般のインターフェースのドキュメントに示されている。
     この場合、NFIRAOSとIRMSのICD(Interface Control Document)はそのドキュメントに従う。
    ・光学インターフェース=TBD
    ・構造・メカニカルインターフェース=TBD
    ・アクセス・ハンドリング=TBD
    ・通信、ソフトウエア、制御 以下適宜参照。(何と何のインターフェースはどこで誰が制御する、というような個々の定義がずらりと。)

IRMOSIRMOS Initial Operational Concept Definition Documents (IOCDD)  (2005/11/30)


MOSFIRE
・進捗については、専任ポスドクの Nick Konidaris のページに写真などの資料が多く載っている。
・MOSFIRE Status Report and IRMS (2010/1/27)
     MOSFIRE最新ステータスについて
    ・3回目の冷却試験が終わり、低温での結像を確認。
     FCS(Flexure Compensation System)、Gratin Turret、Pupil Mechanism、CSU(Configurable Slit Unit)を入れて
     どの向きでも動作は正常に行われた。
    ・フィールドフラットナー以外は全てレンズはalignされ、セルに固定された。
     カメラのバレルは組み上げ済み。コリメータのバレルはこれから。サイエンスフラット(?)もalignされ固定済み。
    ・4回目の冷却試験準備。サイエンスフラットを用いて低温結像チェック。
     検出器周りの試験。フォーカスメカニズムの低温試験@UCLA。
     検出器インストール。フィールドフラットナーのインストール。
    ・フィルタホイール低温試験。Detentデザインは修正が必要。5回目の冷却試験の前にテストチャンバーで単独低温試験。
    ・ガイダー組み上げ、アラインメントチェック。フロントエンドキャップに組み上げ。
     CMM(Coordinate Measure Machine) Metrology(検出器の傾きか何かを測定するものらしい?Nickのページに写真あり)の調整。
    ・5回目の冷却試験(2010年3月予定)では、全ての光学素子、メカニカル部品、本番の検出器、を入れて光学性能試験。
    ・6回目の冷却試験(2010年5月予定)では、flexure map測定。
    ・7回目の冷却試験(2010年7月予定)では、望遠鏡の受け入れ試験?
    ・8月にはshipping、9月にはコミッショニング?

     IRMSについて
       ・MOSFIREをTMT用にするには3つの修正が必要。
          1) NFIRAOSへマウントする部分をつくる。
          2) TMT用フィールドレンズをつくる。
          3) OIWFSへのガイダーシステムをつくる。
       ・Conceptual Design StudyのためのSOW(Statement of work)を用意中。
    ・Design Study期間は2010年後半から2011前半。
    ・UCRがリードをとる。
    ・COO(Caltech Optical Observatory)の寄与。(約$100K~800万円?)
       ・改造にはデザインとコストが必須。
       ・開発スケジュールとコストは見積もり済み。
    ・IRMS装置チームはいまだに未定。
    ・プロジェクトの実質的な仕事は、fabrication、procurement、I & T (Integration and Test?かな?)。
    ・コストを最小にするには、
       1) COOが開発とマネージメントに参加する。
       2) メカニカルな再設計はCOOが行う。
       3) I & T はCIT(Caltech Institute of Technology)で行う。インフラと経験が既にある。

TMT全体的なこと
Technical Comparison of the TMT and the E-ELT (2010/11/19) Paul Hickson

マイクロシャッタースリットに関する開発
・MOSFIREのCSM (Configurable Slit Mask)、開発したスイスのCSEM社のレポート
        ・レポート(時期不明)Integration of the CSM in the MOSFIRE Instrument (2009年レポート)
       ・CSEMでの開発は2005年9月から。2009年5月の納品目標。
       ・CSEMのエンジニア2名が部品とエレキ類ををCaltechまで運んで、クリーンルームでの組み上げ、インストール、
        またCSEMで既に行った動作試験を現地においても実施。
       ・サポート要員の重要な役目はhands-onの経験と訓練を装置側の人へひきつぐこと。
       ・CSUは3回目の冷却試験に組み込まれ、120Kの環境で、様々な姿勢で試験された。CSUに組み込まれた制御ソフトウエアも
        オンボードコンピュータからのリモート制御に成功。
       ・その後、電源などの欠陥などを行い、よりロバストな制御が行えるようになった。
        ・Integration and Tests of CSM for Keck (2008年レポート)
       ・CSMメカニズムは、JWST/NIRSpecのスリットマスク機構の候補としてESAの依頼でCSEMがプロトタイプを製作したもの。
       ・46対のバーが視野内を同時に移動して不要な光を覆う。バーの周囲は巻き込み式になっていて、隣接したバーの
        隙間から光は漏れない。スリットの長さは5.1mmに固定だが、幅は最小で200umまで可動、スリット位置精度は±18um。
       ・バー2本のプロトタイプはJWST用プロトタイプからさらに改良されて設計、製作、低温試験がされている。
       ・構造の原理は、改良された「inch-worm」ステッピングモーションで、92本のマスキングバーで光学マスクを形成する。
        (メモ:インチワームモーター)
       ・エレキは2つのラックに分割。コントロールラックとアンプラック。
       ・コントロールラックは市販のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)ボード(dSpace DS1104)、
        CSEM Intelligent Motion Control System(IMCS)、PLCコントローラを走らせるための制御ソフトで構成。
        このカードはブレーキとクラッチ機構を駆動するエレキを制御するのに用いる。
       ・エラー検出管理ソフトもこのラックに組み込まれ、運用中のステータスをモニタする。
       ・駆動試験の結果:
       1)クラッチアクチュエータのプロファイル
       2)マスキングバーの位置精度は±6um(1σ)。
       3)スリット位置精度は±18um以上。
       4)マスキングバーの横方向全域にわたる位置偏差は150um以下。(?)
       5)Indexing Stageのイニシャライズシーケンスでポジションセンサからのドリフト等は除かれる。
         イニシャライズ後のゼロポジションの精度は±2um以下。
       ・全体を組み込んだ120Kの低温試験はCERNのクライオスタットで行われた。

        ・レポート(2003年、JWST用に試験されていた頃)Mechanical slit mask mechanism for JWST(2004年SPIE)JWST Microshutters のページProgrammable Microshutter Arrays for JWST NIRSpec (2004/5) Kutyrev
・Development MSA for Ground-based Instruments (2005 ELT WS) Motohara