グリズム効率測定についてのメモ
2008年9月25日更新
実験についてメモ
・VPHはゼラチン層の温度依存性があるため、冷却した状態での試験が必要である。
・2次光をJバンドで測定してlower limitをみることも可能か。
・MOIRCS Y-band VPHGは、透過率測定→冷却サイクル→透過率測定という試験を行った。
透過率の測定結果をみて、冷却サイクルの後に白濁がなかったことを確認した。
・グレーティングだけ実験する、という感じになるか。
冷却試験は年内に開始したい。
・2009年夏は主焦点改修作業のための望遠鏡ダウンタイムが長期間ある。
・参考文献(FMOSのグレーティング冷却実験)
Tamura et al.(2006)
要約:2種類のVPHグレーティングを室温と低温で効率測定して比較した。
VPHGは低温に耐え、しかも100Kでの回折効率は室温時とあまり変わらなかった。
低温サイクルを繰り返しても目だった劣化はなかった。
Tamura et al.(2005)
要約:大型(直径〜250mm)のグレーティングが、前面に渡って等しく性能がでているか確認した。
Tamura et al.(2003)
測定手段についてメモ
・三鷹の先端技術センターを利用
オプトショップで使える機器。
SolidSpec 3700(島津製作所)
天文台の大型分光器(http://atc.mtk.nao.ac.jp/optoshop/photo/SolidSpec370.JPG)
を用いるのが良いと思います。天文台には結構大型(φ150×100程度の試料が入る)のクライオスタットもあります。
VPH grating単体では光路が約56°曲がるので、クライオスタットの内部にミラー等を置く等の工夫が必要です。
さらに多分ウインドウが石英なので、結露しないような工夫も必要になると思われます。
(海老塚さんコメント)
UV-3100PC
可視から近赤外。グレーティングを分光器にセットするだけで、
指定した波長域の透過率のグラフが出てくる。常温のみ。
(内一さんコメント)
MPC-3100
島津製作所製の透過率・反射率測定装置。
市山くんが測定したシステム。クライオスタットに冷凍機の配管がつながっているので、
Bragg角の調整に苦労していました。測定精度も良くありません。
窒素冷却等の小型クライオスタットを用意すれば精度は向上すると思われます。
私が持っているIRラボ製の小型窒素冷却クライオスタットに専用の試料室を取
付けていただいても結構です。
(海老塚さんコメント)
・東北大内部の施設を利用
東北大大学院工学研究科マイクロナノマシニング研究センターで使える機器。
・CISCO(ハワイ観測所)
デュワーと検出器はハワイ。レンズは東大センターへ(WINERED)。
・ANIR(東大アタカマ近赤カメラ)
・TRISPEC(東広島)
共同利用装置。 1.65"/pixel
・可視赤外線同時撮像装置(東広島)
開発中。2kのMCT、0.3"/pixel、10分角視野。コリメータから直進の赤外CH2というのは使えそうだが、、、?
・ISLE(岡山)
反射グレーティング使用なのでだめ。
・TAO用は何かないのか?
・赤外線観測装置(ぐんま天文台)
・3波長同時観測近赤外線カメラ(西はりま天文台)
・近赤外線分光器NIS(西はりま天文台)